貸しギャラリー 青い麦

 昭和33年不燃化共同ビル建設当時、喫茶店”青い麦”がありました。ここではさぞ、数々のロマンがあったことでしょう。

 その後昭和59年閉店し、昨年までファーストフード店の倉庫兼従業員室としてお貸ししていました。25坪ほどの空間ですが建設当時のコンクリート壁や喫茶店の面影も偲ばれる素敵な空間です。

 

 もう少しお話ししますと、昭和33年、商店街エリアを防火帯とするために行政と商店主たちが協力して建てた不燃化共同ビルです。当時はほとんどの商店、住宅は木造建築でした。したがって、ひとたび火災が発生すると、何十戸から何百戸の家が延焼し大きな被害が出ていました。

 去ること昭和15年1月15日静岡市内の西部付近から発生した火災で、折からの冬の強風にあおられて、市内中心部へ飛び火し、各所で火災が発生し、いわゆる静岡大火と呼ばれる5000戸以上の建物が全焼しました。呉服町通りの壁面線を2m後退させたりして密集を回避し、現在の青葉通り36mの防火帯を作るなどして火災の延焼を防ぐ策が実行されました。

 その一環として呉服町通りの東側に当時、御用邸があり、そちらへの延焼を止めるためにも呉服町通りの商店街群を防火壁ならぬ不燃化ビル群にすることになったのです。昭和32年から34年にかけて商店街不燃化共同ビルが建設され、今日の呉服町通り商店街の形ができあがったのです。

 

 今回ご案内してます貸しギャラリー青い麦ですが、本来は、次のテナントを募集したいところですが、このご時世ではなかなか見つかりません。

 そこで、写真のようにWifiや照明などを設備し、貸しギャラリースペースとしてお使いいただけるようにし、次の借主が現れるまで、ここを貸しギャラリーならず、貸し空間として市民の皆様にご活用いただければと思います。

是非、ご見学いただければと思います。

 呉服町商店街の通りからビルの1F奥にございます。